第11回五條園美リサイタル


▲「風神雷神の図」より



長唄 菊慈童
花柳寿応振付

 五條園美
 
 長唄  杵屋六秋連中
 鳴物  住田長八郎連中

●むかし、周の穆王(ハクオウ)につかえた慈童という少年が、帝の枕をまたいだ罪で二度と出ることが出来ないという深山に追われる。王は慈童を憐れみ、普文品の終の偈(ゲ)をあたえ、毎朝十方を礼して、その偈を唱えよといった。慈童は唱えることにしたが、もし忘れてはいけないと、そばにある菊の下葉に偈を書いて置いた。
●処がこの菊の葉からしたたる雫が谷川に落ちて菊の酒という霊薬となった。慈童はそれを飲んでその功徳によって、菊花の中で七百年の長寿を保ち、名を彭祖と改めたという。都を懐かしく帝の温情を偲ぶ慈童を描くという筋の曲で、能の四番目物にある”菊慈童”・”枕慈童”を素材として作曲されたもの。


長唄 まかしょ

 五條 珠園

 長唄  杵屋六秋連中
 鳴物  住田長八郎連中

●「まかしょ」は七変化もの「月雪花名残文台」の中の一つで、今では独立して踊られていますが、風俗ものの流行曲です。
●白羽二重の着物を東からげで、手に鈴を持ったまかしょの独特な変わった扮装です。今回は素踊りです。
●まかしょは大声で「まかしょまかしょ」と叫びながら鈴を振って町を歩き、寒参りの代参をする修行者の物乞いをする姿が舞踊化されたので、舞台は寒い雪の日の設定です。チョボクレでは廓ばなしになり、花の吉原の花魁道中や、秋の吉原の俄、安女郎買いなどをおもしろく踊りますが、ちょっとしたペーソスも匂わせます。そして、新内ガカリの投げ節の聴かせどころあり、神おろしにつづきます。
●シャレと悪ふざけが多い一種のケレンものともいえますが、粋で、くだけた曲の面白さと共に、踊りとしてもたっぷりと見せどころがあります。


創作 風神雷神の図
五條園美 作・構成・振付
塚本 巖 音楽構成
松原重光 照  明
佐藤 豊 舞台監督
土井信策 美  術


 五 條 園 美
  五條 美千園
  五條 園 風

 西川 菊次郎(特別出演)

●「風神雷神図屏風」は、宗達から光琳・抱一・其一と継がれてゆきました。それは、弟子は師より教えを受けて研鑽し、さらに高上させ、また、次代へと継ないでいくという私たちの古典芸能たる日本舞踊の世界とよく似ています。
●ところが、琳派のこれらの人たちは、それぞれ違った時代に違った立場で、この屏風絵と関わっているのです。この絵の面白さもさることながら、ユニークな継承方にも興味がありました。何とか踊りに・・・と思い立ったわけです。そして・・・・・・
●男絵師と女絵師を登場させ、俵屋宗達と尾形光琳にみたてました。生きた時代の違うこの二人を夢の中であわせてみました。
●女絵師はすっかり気に入った「風神雷神の図」を模写し、さらに自分の工夫をこらしてみようと懸命ですが、うまくいきません。ところが、男絵師が描きますと、風神雷神は生き生きと動き、嵐・雷が起こります。驚いた女絵師は・・・・・・。

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