第12回五條園美リサイタル

創作 連枷の音(からさおのおと)
    ―カミュ「ペスト」より―


   五條 園恵
   五條 園扇
   五條美佳園

●フランス文学「ペスト」カミュ著から題材を得たものです。昨年五月東京国立劇場「五條流創作舞踊研究会」で園美が発表した作品です。一人立でしたが今回は三人立に致しました。
 楽しかるべき日、姉妹に突然降りかかってきた不条理な禍い。数え切れない程のネズミの死が終わったとみえた時からペストが人々を襲います。ブンブンと猛威を奮うペストの音、あたかも連枷のおぞましい音の下にいるがごとく、人々は恐れおののきます。恐怖のなかで必死にペストと戦った姉妹もやがて力尽きて、絶望の底へと沈んでいきます。・・・・・
 なぜ私達だけこんな目に会わなければならないのか、何故・・・・・もう一度未来へ向かって生きようと、しかし望み少なく、打ちひしがれた彼女たちの上から、何時しかペストは去ってゆき、又、平和が訪れます。


清元 梅の春

   五條 園智

●長府の城主毛利元義が狂歌の作者として師匠から四方真門という名をもらい、その披露のため作詞したといわれており、清元の名曲の一つです。御祝儀物で品よく格調があり、華やかであり粋であり・・・・・・と魅力のある作品です。最近特に、踊りの難しさ楽しさが分かってきた園智の舞台です。これを期に、更なる飛躍を遂げてくれるでしょう。


清元 玉  兎

   五條 園美

●日本人の大好きな月、その月に住むという兎が飛び出してきて餅をつき、おとぎ話のカチカチ山の話をする、という筋です。月を愛でる心で園美が踊ります。

長唄 五 月 雨
二代目花柳寿輔振付


   五條 珠園

●大正十二年、四代目杵屋佐吉作曲、作詞は香取仙之助。国貞が描いた浮世絵からヒントを得て作られた序情的な舞踊詩です。花柳流の家元のお許しをえて上演のはこびとなったものです。園美の最高の理解者であり師である珠園が今回も旨みのある美しい舞台を作り上げてくれるでしょう。

創作 清   姫
     −龍虎の巻ー
五條園美 作・構成・振付

   五條 園美
   西川 長秀

 唄 杵屋 六秋
   廣瀬 幸江


●ご存知「道成寺物語」安珍・清姫のお話です。奥州白川の修験者・安珍は熊野権現へ参詣の途中、紀伊の国のある邸へ宿を乞いました。邸の娘・清姫は美僧の安珍に心をさらわれ、思いを叶えてくれるように望みます。「修行中の身ですので」と断る安珍ですが余りもの清姫の情に困惑し「熊野の帰りに参ります」と、遂に約束をしてしまいます。後日、安珍が欺いて逃げたのを知り、半狂乱で追いかける清姫は、道成寺の鐘の中に隠れている安珍を見付けます。欺かれた悲しさ悔しさ憤り、清姫は安珍を焼き殺してしまいます。しかし、恋しい人をこの手で殺してしまった・・・・・・後悔し悲しみ、懺悔をして・・・・・・清姫は死んで行きます。
 道成寺から聞こえる御仏の教えの祈りによって解脱した清姫は、安珍の待つ彼岸へ御法の御船をすすめてゆきます。



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