第13回五條園美リサイタル

●昨年の今頃、能楽堂はまだ建設中でした。工事現場の方に、「おじさーん、能楽堂お借りするのは、どうすればいいのですか?」と問いかけた時のワクワクとした気分が未だに、忘れられません。そんな思い出とうらはらに今年の演目は、若やいだのやら、飛びはねたのやら。荘重な能楽堂らしくないのが、並んでしまいました・・・。

▲「寒牡丹(上)」より



長唄 操三番叟

 叟   五條園恵
 千歳 五條美千園
 三番叟 五條園美
 
 後見  西川長秀

●三番叟物の中でも変り種の「操三番叟」は、文字通り糸操りの人形になって三番叟が踊るものです。翁、千歳も本行とは多少違って、わりとスラリと演じます。明るく、派手な、又、リズミカルな演目になっています。昨年の新作に出演をお願いした西川長秀さんに後見役をおたのみ致しました。


常磐津 松  島

 五條 珠園

●「松島」は、日本三景の一つ東北の名勝地である松島の四季を謡った、いかにも品よくスッキリとした、見せどころの多い作品です。


創作 寒牡丹
五條園美 作・構成・振付


 上  水煙と月
       五條 園美
       五條 園恵
       五條美佳園

 下  寒牡丹と雪
       五條 園美
       五條 園智
       五條 園初
       五條美千園
       五條 園風
       五條 園寿
       五條 梅園

●創作”寒牡丹”は秋、冬の二作品を並べたものです。
●上の”水煙と月”は、奈良、薬師寺の東塔の水煙に住居する童子の話です。秋の夕暮、大きな月から訪れた天女と童子は楽しく戯れています。いつしか夜が明けて、天女は戻ってゆきます。残った童子は、朝の読経の声に合わせ、仏に祈り、荘厳な気持ちで水煙に帰り、笛を吹きます。
●下の”寒牡丹と雪”は、東京上野で寒牡丹を見かけた時、舞台にかけたいと思った作品です。小さな蕾は、ミノに覆われて幸福そうです。シンシンと降っていた雪はいつしか吹雪にかわり、容赦なくおそいかかります。雪ノ下、息絶えたかとみえた蕾は、雪を払いのけ、大きく開花します。百花の王と咲きほこり、命の素晴らしさをめでたく舞い納めます。

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